仕事選びって凄く難しいですよね。就職氷河期世代にとっては、正社員として働けているだけでありがたいというマインドなので、「将来のキャリア」等考えず、高齢になっても出来そう、子供が出来ても対応できそう等ライフスタイルの変化にだけ目を向けて仕事、会社選びをしてきた方も多いはず。
筆者も同族経営の会社で働いた経験があります。社長から役職者、経理辺りは全て血族で固めている、といった状況であったり、ヘルプで途中から入社し一気に上司化する、等の状況を経験。
家族経営の何が問題なのか。一例として実体験交えながらご紹介します。次の選んだ職場が自分にとってメリットがあるのか参考にして下さい!
家族経営で起こるデメリット
- 経営層が雇われている人の気持ちを理解できていない
 - 家庭との線引きがあいまいで、社内に私事を持ち込む
 - 社員の私物を、普通に業務に使いがち(車、携帯等)
 - 仕事が出来なくても同族が役職につく
 - 経理は同族がやりがち
 - 教育体制は整っていない、というか教育の大切さを理解していない
 
経営層が雇われている人の気持ちを理解できていない
これは、他社のピラミッド組織に属した事が無い経営者に多いですね。経営陣は、発言や行動に気を付けないと、一瞬にして社員からの信頼を失ってしまいます。社員がアンチ化すると、新入社員もあっという間にアンチ化し統率の取れない会社になります。こんな状況になると、純粋に仕事を頑張る人にとっては悪い環境ですし、成果も出しづらい状況になります。
家庭との線引きがあいまいで、社内に私事を持ち込む
良くある例としては、私物を持ち込んで(飾り・植物・家庭内の不用品等)オフィスの一角を占領したり、家族が普通にオフィスに遊びに来る(業務時間内)等ですね。家庭のちょっとした雑務を頼まれることもあります。
友人は、社長の個人用年賀状を毎年印刷しているそうで、暇な時間なら良いのですが、忙しいとちょっと…とため息交じりに話していました。
社員の私物を、普通に業務に使いがち(車、携帯等)
中小企業では割とあることだと思いますが、業務に関する移動手段で自分の車を出すことや、スマホの写真機能・アプリ等を使って業務させられる等です。車はガソリンに限らず、タイヤやバッテリー等も消耗しながら走っている訳ですから、本来なら会社が社用車を用意しておくべきだと思います。
※あらかじめ業務で使用することが採用時点で提示され、別途車使用代が支払われる会社もあるようです。
携帯電話も通信容量、バッテリーの消耗等不利益となる部分があるので、会社支給にした方が不平不満は溜まらないんですけどね・・・ここに何故か気付かない!!
成果を出さなくても役職がつく
個人的には、これが一番理不尽だと思います。どんなに頑張って成果を出しても、血族には勝てないという現実・・・上司が尊敬出来ない人物の場合、職場全体の士気は下がってしまいます。
加えて、評価基準が実に曖昧なことが多いです。これは致命的にやる気を失うポイントです。社員同士のいざこざの原因も作り出す最悪なポイントだと思っています。筆者の従事していた会社は、これのせいでほぼ全員と言ってもいいほど仲間に対して不満を抱いていました。これは最悪です。適正な評価制度が無かった為、本来は同じ目的に向かって協力し合うべき仲間に対して、「あいつは給料もらってるんだから、忙しくても当然だ。自分は頑張ってもどうせ誰も評価してくれないから、最小限の業務しかやらない」とか「あいつはタバコ休憩ばっかりしているのずるくない?」とか不平不満があちこちから聞こえてきて、とても嫌な気持ちになりました。
”会社は、頑張って仕事をして成果を出せば正しく評価してくれる”
と思い込んでいましたが、驚くほどあいまいな評価をしている所が多いのだな、と歳を重ねるごとに感じました。このような体制では、若くて未来ある人材育成に悪影響しかありません。加えて、仕事が出来る人や、なんでもイエスと言ってくれる人に仕事が集中する為、出来る人ほど適正な評価をもらうことなく、職場を去ることが多いため職場環境は一向に良くならないのです。
これから転職を考えている方は、評価制度は具体的に決まっているのかをしっかり下調べすることを強くお勧めします。
経理は同族がやりがち
お金の部分は見えないことが多いようです。経理を学びたい気持ちで入社した人に関しては頑張っても「給与計算」や「月次決算」「年次決算」等は任せてもらえず、「銀行窓口に足を運ぶだけ」といった業務や「伝票発行」等補佐的な役割に留まり、自分のキャリア形成にはつながりづらい環境かもしれません。業務が分断されることにより、効率的な作業の妨げになり生産性は悪くなりがちです。
積極的に「業務効率化の提案」をしたくても、踏み込めない領域がある為にいつまでも古い体制になりがちです。
教育体制は整っていない、というか教育の大切さを理解していない
これは筆者の従事していた職場ですが、教育マニュアルも無いし「教える」ということがどれだけ大変で、どれだけ責任あることかを経営陣で理解している人が居なかったので、自動的に中間層も理解していない。何かミスが起こっても、「間違ったヤツが悪い」となり、速攻で「仕事が出来ないやつ」認定されていました。こんな職場だったので、すぐ辞める人が多いです・・・
でも、「あいつは根性が無いから辞めた」みたいな話で終わるので、反省しないから新人が入社しても同じこと繰り返してます。やばい・・・。
家族経営のメリットはないのか?
和気あいあいな会社もあります。これは、人柄に大きく左右されるので、かなり個人差あります。出世意欲も無く、ゆるーく仕事をしていきたい人は選んだ会社によっては、平和に仕事が出来るかもしれません。個人的には、自分のキャリア形成の観点からあまりメリットに感じませんが。
メリットがあまりにも浮かばなかったので、ネット上で取り上げられている「メリット」を調べましたが、
- 意思決定が速い
 - 柔軟な働き方に対応しやすい
 
あまり見つかりませんでした・・・
まとめ
多くのデメリット等記載してきました。とはいえ、中小企業の多くは同族経営です。筆者の所属する業界もほぼ、同族で経営層が固められています。なので、業界同士の経営層が総会等で集まっても、環境は同じなので経営陣達の中でこの辺の問題はあまり取り上げられないんじゃないかな、と考えています。
以前、転職活動の面談の際、「どうして○○社を辞めようと考えたのですか?」と質問され、「家族経営の為、キャリアに限界を感じ・・・」みたいなことを伝えたところ、
「当社も家族経営ですが・・・」と言われました。(笑)
結局不採用となりましたが(泣)
  
  
  
  

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