「宅地建物取引士」という資格取得を目指している方はどんなきっかけで合格を目指していますか?不動産業界で働いている方は会社で取得を促されたり、出世の為等理由はあるでしょう。
業界未経験で取得を目指いている方も相当数存在しています。筆者もその一人で、業界未経験で取得したものの、いまいち活かしきれておりません。
今回は業界未経験者のその後の一例として、私めの現状を記していきたいと思います。
宅地建物取引士、資格取得のきっかけ
転職を意識し始めた頃、たまたま見た求人に「宅地建物取引士 尚可」と記載がありましたが、「宅地建物取引士」という資格のことを全く知らなかったし、何の役に立つのかも知識がありませんでした。興味本位で色々調べた所、”5人に1人の設置義務”や”重要事項説明の独占業務”が存在することを知り、
(めちゃくちゃ必要とされる資格じゃない!?転職に役立つかも!)
と思い取得に向けて動き出しました。急にアドレナリンがでたんですよね。
正直、年齢のこともあり転職年齢のタイムオーバーの懸念がありましたが、迷うならやってみよう、隙間時間を有効に活用して1年間試験勉強をしようと決意しました。隙間時間をなんとなく過ごしているのももったいないとも思っていました。
転職活動との同時進行
試験勉強をしながら、転職活動も並行して行っていましたが、宅建の勉強はそんな片手間で出来るほど甘くなく・・・転職活動はほぼ出来ていませんでした。目的がズレてしまい、いつの間にか目標が「転職」から「試験に合格」になっていました。
仕事、子育て、家事の合間の隙間時間を有効に利用しようと考えていましたが、思ってる以上に時間があっという間に過ぎていく日々、何か一つに絞らないと何も達成できないと思い、試験勉強を最優先事項としました。何かを始めるときは、何かを辞めないといけないと痛感した時期でした。
そして1年後・・・
結果は撃沈・・・
あわよくば合格できるかも!?と考えていましたが「不合格」でした・・・。ですが、気持ちはスパッと切り替えられて「次は絶対合格する!」と決意し、更に1年勉強を続けました。
今度はしっかり合格に向けての対策を考えていたので、すぐに準備にとりかかりました。初めての試験勉強のときは、”どんな流れですすめるか”等ざっくりとしか考えていなかったものが、2回目となるとより具体的な対策をすることが出来たと思います。
久し振りに就活も再開しようと思い、動画でいつも見ていた「宅建JOBエージェント」に登録をしました。

資格の有無は関係ないそうなので、業界未経験者は特に試験後とりあえず登録してみることをお勧めします。自己採点をして、合格見込みがあればアピールポイントにもなるそうですよ!!
更に1年後・・・
更に1年後、遂に「合格」を手にすることが出来ました!!
やっとの思いで合格しましたが、「資格証」の申請には2年以上の実務経験or実務登録講習を受けなければなりません。実務未経験の私は、実務登録講習を受講し修了しなければもらえないので、受講→登録申請→資格証交付手続きとなります。
この間、資格証の手続きやらなんやらで結構時間を費やしていたので就活をあまりしていませんでした。
そして現在・・・
やっと本腰を入れて就職活動を再開しています。せっかく手に入れた資格を利用したい!そんな思いから、不動産業界を中心に求人を探しています。
不動産業界は水曜日が定休日のところが多いようです。
水曜日の「水」が、”水に流れる→契約が流れる” ”水害” を連想させる

という理由からだそうです。土日休みが希望の私としては、かなり悩ましい所です。土日休みの不動産は結構レアなケースが多く「火曜日と水曜日の連休」「水曜日と日曜日」「シフト制」「繁忙期は休み少ない」といった会社が多い中で、やっと「完全週休2日制」に出会っても未経験者プラスアラフォーとなってくるとなかなか厳しい状況です。
現在も在職中なので、収入が途絶える心配は無いですが折角2年もかけて取得した資格を活かしたい気持ちがあり、不動産業界の求人を日々チェックしています。
今一度”軸”を考える
そもそも、自分が転職したいと考えた理由は何だったのか。
そもそも転職を考えたのは?年収UPが目的。その流れで宅地建物取引士の資格を取得。不動産業界にも興味があった。では、興味はどのくらいあったのか?衣食住に関わることだから、物件を色々見れて楽しそう、その人その人に合った条件で物件を探して一番おすすめの物件を紹介してあげたい、知識として、生きていく上で役に立ちそうな事が沢山ありそうだから。….
年収UPが目的であれば、不動産業界に固執しなくてもよいのですが・・・ん~~・・・
自分の考えをまとめて、いざ転職先を考えても自分だけの希望で進むことは出来ない。家族、特に子供達との関わり合いに絡めて考えていかないといけない。改めて、若い時、独身の頃の選択や経験が重要か思い知りました。
試験勉強の途中で、「そもそも接客業って土日休みじゃない方が多い」ということは薄々気づいていて、営業よりのスタイルでお客様の都合で時間が左右されることは大分予想していましたが、宅建のテキストやら問題集を購入して、勉強にもある程度時間を費やしてしまうと、今更試験を受けないという選択をすることができないんですよね。無駄にしたくない、意地でも合格してやる、みたいな。(まさしく人間の本能”サンクコストの誤謬”ですね)
今まで投資したコスト(お金・時間・労力)のうち、撤退・中止しても戻ってこない分をサンクコストと呼ぶ。サンクコストの誤謬とは、今まで投資したコストが無駄になる恐怖から、これまで行ってきた行為を正当化するために非合理的な判断をいこなう状態を指します。
引用:「人は悪魔に熱狂する~悪と欲望の行動経済学~」 – 著者名 /松本健太郎- (毎日新聞出版) 第1章
営業経験は若い時に積んでおけば良かったなと考えています。昔は営業なんて大変だから辞めておけと周りに言われるがまま、自分も「年を重ねてまで数字に追われる仕事で大変」と決めつけて、営業の仕事は避けて仕事選びをしてしまっていた。スキルとして、何かを人に売り込む力は持っておいた方がいい物だし、あらゆる仕事に精通していくスキルなので、社会人経験が浅い人、若い人(35歳以下位)は是非積極的に経験を積む事をおすすめします。
自分は40歳を超えてしまい、かつ家族もある身なので安定した今の生活から抜け出すのはとても勇気がいります。転職に失敗したらどうしよう、想像以上に数字に追われて、残業と休日出勤だらけで子供達の生活に影響が及んでしまったらどうしよう。こんな事を考えていて、なかなか応募まで進めない。
それでも会社の口コミを見て、気になる会社の雰囲気をメージをすることが出来る便利な世の中。まだまだ積極的に転職活動に励みたいと思います!!
結局役に立っているのか?
結果、役に立っているのかと聞かれれば、転職活動時に多少は幅が広がっていると感じるくらいで、大きな恩恵をうけているかといえばそれはほぼ感じられません。が、何も資格が無いよりはある程度興味を持ってもらえてるかもしれません。
「宅地建物取引士」の資格は
資格×年齢×経験値×場所 の様々な要因が掛け合わされて価値が高まるのではないでしょうか。私自身が活かしきれていないだけで、未経験でも現職とからめて上手にアピールすれば活かせる資格となっているので、本当に人によって様々です。
35歳以下の方!まだ間に合います!!ぜひ、取得されたかた・これから取得を考えている方は戦略的にこれからの人生を考えてください!!
  
  
  
  
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